落下女
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暗闇から落下している途中に覚えた挨拶がある。18世紀のフランスだかイギリスだか、いや中東だったか、もしかしたらアジアだったかもしれない。うん、どこだかは忘れたが、18世紀であったことだけは覚えている、その時代に流行った挨拶だそうだ。
それは暗闇の色は何色なのだろうと思いながら、The Beatlesのlet it beを口ずさみながら落ちていた時だ。
暗闇の間から暗闇が顔を出して、そこから暗闇が声をかけてくれたのだ。それがこの挨拶だったのだ。その暗闇は鳥の形をしていた。正確には僕がそう感じただけなのだが。その鳥が丁寧に教えてくれたのだ。
嘴は動いていたような、動いていなかったような。そう、だってそれは僕が暗闇に見た鳥なのだから。
だからきっと僕が落下しているのも、そう僕が感じているだけなのだ。だって、暗闇の鳥は、ほら、あんなにも高く飛ぶ。
それは暗闇の色は何色なのだろうと思いながら、The Beatlesのlet it beを口ずさみながら落ちていた時だ。
暗闇の間から暗闇が顔を出して、そこから暗闇が声をかけてくれたのだ。それがこの挨拶だったのだ。その暗闇は鳥の形をしていた。正確には僕がそう感じただけなのだが。その鳥が丁寧に教えてくれたのだ。
嘴は動いていたような、動いていなかったような。そう、だってそれは僕が暗闇に見た鳥なのだから。
だからきっと僕が落下しているのも、そう僕が感じているだけなのだ。だって、暗闇の鳥は、ほら、あんなにも高く飛ぶ。
その他
公開:21/06/23 16:18
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