持ち帰り専門店

田舎の祖父が亡くなり、その遺品整理をする為に呼び出された。
親族の皆や弁護士がいるのは分かる。あの作業着来ている人達は何？引っ越し業者か何か？
「違うわよ。あの人達は持ち帰り専門店の人。ほら、お爺ちゃんって民族研究もやっていたでしょ。この村の大切なものを持ち帰られても困るから、持ち帰って良いものとダメなものを区別する為に呼んだの」
姉ちゃんの説明に納得する。そういやこの家には村を守護する精霊石らも祀られていたんだっけ。ぱっと見綺麗な宝石だもんな…あれを持ち帰られたらそりゃ困るか。
おっ！携帯ゲーム発見！マンガもいっぱいある！ねぇ、これ貰っていい？
『いいよ。持って帰りな』
やったぁ！持ち帰り専門店の人のお墨付きも貰えた。よ～し、帰ったら思いっきり遊ぶぞ～。
『え～、皆さん。分かっているとは思いますが先程ゲームとマンガを持って行った魔人。彼の入っているランプは持ち帰らないようお願いします』