500円ベンチ

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日課のジョギングの中間地点である公園まで走ってきた。自販機でスポーツドリンクを購入し、いつも座るベンチに腰かけようとしたら、ベンチに張り紙が貼ってあった。
500円ベンチ。1回500円。
そしてお金を入れる木箱が置いてあった。

「なんだこれは?」

公共施設である公園で、しかも座るだけで1回500円?
誰かのイタズラだろう。そう思い、当然お金なんて入れずにベンチに座って休憩していた。すると若いカップルがこっちに向かって歩いてきた。そしてあろうことか木箱の中に500円を入れた。

「すみません。隣良いですか?」

若い男がそう言ったので、俺はベンチの端っこに座った。

「あの…どうしてわざわざお金払ったんですか?」

俺は思わず聞いた。

「えっ!?知らないんですか!?まさかお金払わずに座ってますか?」
「はい」

カップルは悲鳴をあげて逃げていった。
一体何なんだ!?誰か教えてくれ!
公開:21/06/13 22:58

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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ブラウン・シュガー
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