お土産の珈琲

2
3

先日は友人から貰った紅茶で散々だった。夫には何とか取り繕い事なきを得た。
その友人が今度はドリップ珈琲をくれた。
少し身構えたがパッケージは筆記体の英語でブルーマウンテンと読み取れた。
今回は大丈夫そうだ。珈琲好きの夫に早速出してみる。
「うん。美味しいよ」と夫。
「よかった。私珈琲はどれも同じに感じちゃうから」

「苦味酸味、コクとか全然違うよ。普通なら分かるでしょ」
「あ、いや…」普段と違う夫に戸惑った。
「あとお湯が熱過ぎて味を殺してる。ドリップする適温は90度前後だよ。そんな事も知らないのかい」
リビングを飛び出し友人に電話をかける。
「もしもし」
「ちょっと!今度の珈琲は何なの!?」
「珈琲?あ、ブルーマウンティングね。口に合わなかった?」
「マウン…ティング?」
パッケージを見返すと「Mountain」が「Mounting」になっている。

「あんた何処に旅行行ってるのよ…」
その他
公開:21/06/15 13:38

吉田図工( 日本 )

まずは自分が楽しむこと。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容