恐竜警備員

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家族で恐竜博物館に行ってみたところ、お土産のコーナーに恐竜の卵が販売されていた。
どうしても恐竜を飼ってみたいと子供がだだをこねるので、大きくなったらどうするの、と私は尋ねた。
「品種改良してあるから、大きくならないって」
よく見てみると本当にそう説明書きがあったので、それならいいかと我が家で恐竜を飼育してみることにした。
それから半年。
すっかり恐竜は大きくなって、そろそろ車くらいの大きさになってきた。
おかしい、いつになったら成長が止まるのだろう。
これ以上大きくなったらもう殺処分するしかないと相談していたところ子供が泣き出したので、仕方なく田舎に移り住んで山を買い、放し飼いにした。
すると近所の住民たちから苦情が来た。
もうこれ以上は無理かと思ったところ、突然の空き巣狙いの強盗を、ウチの恐竜が恩返しとばかりに追い払ってくれた。
やっぱり最後まで面倒を見てあげようと私たちは思い直した。
その他
公開:21/06/15 09:52
更新:21/06/16 21:36

水素カフェ( 東京 )

 

最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。

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