お人形遊び

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私はお人形遊びが好きだった。
最近手に入れたそれは本当によく出来ていた。
外からは見えない内部関節。頭皮のみならずまつ毛や体毛などの細かい植毛。肌の質感、細胞ごとの色調、ホクロやシミまである。腹部は肋骨や背骨の構造体に囲まれ、きっと、「中身」もキチンとあるのだろう…。
そして私は閉じた瞼を指で押し、眼球を露わにした。
虹彩の煌めき、瞳孔の奥深さ。表面の艶やかな滑りに私は思わず衝動に駆られる。
(舐めたい…)
私は自身の口を開き、舌先をその球面へと触れさせようとした…。
「ちょっと…朝から何やってんの?」
眼球のすぐ下の口から声が聞こえる。私は笑顔で誤魔化す。
「えへへ。つい」
「もう。人が寝てるからって好きに弄らないでよね」
そう言って彼は寝返りを打った。
この様に私はいつも寝ている彼の体を隅々まで観測してしまう。そんな私の変態趣味も許してくれる彼くんに出会えて私は最高にラッキーでした♪
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公開:21/06/11 20:29

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