Ⅲ.伍章 今ニ至ル歴史 3/3

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 弐っちゃんと看守も、別の場所で話をしている。
「私、ここが嫌い」
「そうなんだ」
「ここだけじゃない。戦争しか考えてないこの国も嫌い。でも、結局何もできてない自分が一番嫌い」
「何もじゃないよ」
「え?」
「さんきゅうさんの本。君のおかげで持ってられてるって」
「検閲の時に許可を出したってだけよ」
「でも、さんきゅうさん喜んでるよ。あたしも」
「何で?」
「時々読んでもらってるの。世界を旅する冒険者のお話。とってもおもしろいよ。だからありがとう」
「…どういたしまして」
「あら?そこに誰かいるの?」
 せんせいが二人の前に現れる。
「あら?二人しておサボり」
「も、申し訳ありません!」
「ちょっと、所長じゃないんだから。今戻れば大丈夫よ」
「ありがとうございます」
「またね」
 先に看守がその場を離れる。
「せんせいもおサボり?」
「ちょっと違うかな。ほら私たちも戻りましょ」
「うん」
SF
公開:21/06/11 07:22
連載 SF 戦争 差別

Arujino( 東京都練馬区 )

まずは、こんにちは。

練馬区で活動中の趣味の絵描きです。

小説・脚本なども執筆してます。

【番号なし】 用語・設定解説

【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』

【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』

【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』

【001~】 短篇集『short TaleS』
 

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