Ⅲ.伍章 今ニ至ル歴史 2/3

0
1

 場面は切り替わり、収容所の某所。
 さんきゅうとスパイスが話をしている。
「親友がいたんですよ」
「親友?」
「そいつは生まれつき、体をうまく動かすことができなくて。出会った頃は何とか歩けてたんですけど、それもできなくなっていきました」
「何かの障害?」
「よくは知らないんです。僕にとっては身体を動かすのが少し苦手な奴ってだけだったんで」
「その親友は?」
「…一緒に成人式出たすぐ後に」
「そうだったの…」
「でも、医者からはそこまで生きられないって言われてましたから。すごい奴でした。だから、あいつを否定するようなことを、僕はしたくない」
「それが、今のあなたがいる理由なのね」
「すいません。こんな話でよろしかったんですか?」
「充分よ。おかげで納得できたわ。でも親友のためとはいえ、言動には気をつけてね。あの所長は。わたしから見ても危険だわ」
「ありがとうございます。そろそろ戻りますね」
SF
公開:21/06/11 07:04
連載 SF 戦争 差別 弾圧

Arujino( 東京都練馬区 )

まずは、こんにちは。

練馬区で活動中の趣味の絵描きです。

小説・脚本なども執筆してます。

【番号なし】 用語・設定解説

【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』

【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』

【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』

【001~】 短篇集『short TaleS』
 

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容