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「こっちこっち」
と、君は僕を導いた。
「本当にこっちなの?」
「うん。大事なものがあるんだ」
一緒に探してと頼まれた僕は、普段行かない森の中を進んでいた。草木が生い茂るその道は、一歩先へ行くのも一苦労だった。
「早く早く」
君はまるで浮きあがるように、その中をスイスイと歩いていく。
「ねぇ、知ってる?この先って、子どもは行っちゃダメなんだよ」
「へぇ。君って子どもなんだ」
「うわ。嫌な言い方!」
少しムキになって、僕は君を追った。
次第に、ごうぅぅという重たい音が聴こえてきた。
「うわぁ」
森の奥。
そこでは、すごいたくさんの水が空から落ちてきていた。
「滝だっけ?初めてみた」
「そうなんだ。わたしは二回目」
「それで、大事なものは?」
「あったよ」
君の目の前にあったのは、まるで眠るように死んでいる君だった。
「ありがと。見つけてくれて」
眠る君を遺して、君は消えた。
と、君は僕を導いた。
「本当にこっちなの?」
「うん。大事なものがあるんだ」
一緒に探してと頼まれた僕は、普段行かない森の中を進んでいた。草木が生い茂るその道は、一歩先へ行くのも一苦労だった。
「早く早く」
君はまるで浮きあがるように、その中をスイスイと歩いていく。
「ねぇ、知ってる?この先って、子どもは行っちゃダメなんだよ」
「へぇ。君って子どもなんだ」
「うわ。嫌な言い方!」
少しムキになって、僕は君を追った。
次第に、ごうぅぅという重たい音が聴こえてきた。
「うわぁ」
森の奥。
そこでは、すごいたくさんの水が空から落ちてきていた。
「滝だっけ?初めてみた」
「そうなんだ。わたしは二回目」
「それで、大事なものは?」
「あったよ」
君の目の前にあったのは、まるで眠るように死んでいる君だった。
「ありがと。見つけてくれて」
眠る君を遺して、君は消えた。
青春
公開:21/06/12 09:06
夏
森
子ども
まずは、こんにちは。
練馬区で活動中の、趣味の絵描きです。
小説・脚本なども執筆してます。
【番号なし】 用語・設定解説
【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』 探偵と怪盗の対決が娯楽化した世界での物語。
【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』
【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』 戦争による差別と弾圧に支配された世界での物語。
【Ⅳ】 連載作品『ドライワンダーに遣う』
【001~】 短篇集『short TaleS』
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