恋に落ちるライブ
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リュウジの歌声が響く。
私は身を乗り出して声援を送った。
うっかり興奮しすぎてつい二階席から眼鏡を落としてしまった。
ステージの上のバンドメンバーは米粒のように小さいのに。
せっかくバイトして貯めたお金でチケット代と飛行機代を出して観に来たのに…!
「見えない…リュウジが、見えない…」
私が泣いていると、隣の男性が心配そうに声をかけてくれた。
「ねえ君、僕の眼鏡を貸してあげようか」
「え?」
「でも、次の曲の間だけだよ。僕だって見たいんだから」
「そんな、でも…」
「度が合わないかもしれないけど…あ、次の曲始まるよ!」
私は慌てて彼の眼鏡を掛けた。
見える!
リュウジが、見える!
最高!
眼鏡…もう返したくないな。
ふと横を見た時、眼鏡を貸してくれた男性の横顔が初めてはっきりと見えた。
必死に目を凝らして曲を聴いている。
私がリュウジ以外の男性にときめいたのは、この瞬間が初めてだった…。
私は身を乗り出して声援を送った。
うっかり興奮しすぎてつい二階席から眼鏡を落としてしまった。
ステージの上のバンドメンバーは米粒のように小さいのに。
せっかくバイトして貯めたお金でチケット代と飛行機代を出して観に来たのに…!
「見えない…リュウジが、見えない…」
私が泣いていると、隣の男性が心配そうに声をかけてくれた。
「ねえ君、僕の眼鏡を貸してあげようか」
「え?」
「でも、次の曲の間だけだよ。僕だって見たいんだから」
「そんな、でも…」
「度が合わないかもしれないけど…あ、次の曲始まるよ!」
私は慌てて彼の眼鏡を掛けた。
見える!
リュウジが、見える!
最高!
眼鏡…もう返したくないな。
ふと横を見た時、眼鏡を貸してくれた男性の横顔が初めてはっきりと見えた。
必死に目を凝らして曲を聴いている。
私がリュウジ以外の男性にときめいたのは、この瞬間が初めてだった…。
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公開:21/03/12 03:59
最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。
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