夢の超高速道路

超高速道路機構が遂に夢の高速道路と車の開発に成功した。これは現在から時空を超えて過去や未来に行けるハイウェイなのだ。ただいずれも制限時間の1時間以内に出発地点に戻らないと時空の歪に入り込み消滅してしまうのが最大の難点である。

移動時間は１分で１年なので、１０年後の未来への移動は往復で２０分が消化されてしまう、（10年前の過去への移動も同じ）。従い残される現地での滞在は正味40分のみだ。より安全を考慮すれば数分程度の余裕時間を確保するのが適切だ。

だから過去の知り合いにあっても、未来の家族にあっても会話は30分程度で切り上げなければいけない。つい話に夢中になり時間をオーバーすれば文字通り命取りとなる。

これだけ注意しても未帰還者が１割程度は出てしまい、意志の強い人以外は危険である。将来的には時間の拡大を研究中であるが、現状時空には１時間の巨大な壁があり開発にはまだ何十年も先となろう。