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 夜になると体の底から熱くなった。むず痒さが込み上げてくる。ああ、イライラする。苦しい。苦しい苦しい苦しい。
 頭を掻きむしりながら、蹲った。涙が込み上げてくる。
「誰か、助けろよ」
 一人ベットで呟く。もう死にたいよ。生きていたって仕方がないんだ。
 
 朝起きると、そこには透明な瓶が置いてあった。その瓶には胡瓜が刺さっている。無理矢理詰めたのか、ヒビが入っている。誰がこんなことを。俺は独りだぞ。
 しかしそれをずっと見ていると何だか笑えてきた。瓶に胡瓜って。
 俺は瓶ごと手に持ち、その胡瓜にかぶりついた。なんてみずみずしい。こんなに美味しかっただろうか。もう一回口に運び、再びかぶりついた。美味しい。瓶から残った胡瓜を抜き、口に放り込んだ。
 もう終わってしまったのか。

 夜になるとまた、体の底から熱くなった。
公開:21/03/10 23:45

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