#155 山の子(百景 5番)

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ひと夏の恋。なんて呼べば聞こえは良いだろう。
実際は欲に身を任せただけである。
まだ二ヶ月そこらの赤ん坊を抱えて山へと踏み入った。
あれから数年。たまに山中を散歩すると、
どこからか鹿の鳴き声が聞こえた。
その度に、赤ん坊の泣き声と重なって私は、
身勝手にも心苦しくなるのだ。
その他
公開:21/03/27 17:00
ツイノベ 140字小説 超短編 百人一首

秋助( 言葉のどこか )

文芸サークル『感傷リップループ』主宰。
小説、脚本、短歌、ツイノベなどを執筆しています。

主に文学フリマ、テキレボが生息地。
毎日13時にツイノベ(140字小説)を5作載せる予定です。

【note】(雑記、創作関係)
http://note.mu/akisuke0825

【エブリスタ】(小説)
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