解体新書

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家の庭に何かがドサッと落ちてきた、何かなと思い外に出てみると昔の書物の様で、拾って良く見ると表紙には解体新書と書かれている。
ページを捲って見ると和紙には漢文混じりの文字がびっしり書かれ、所々に腑分け人体図等が細かく描かれている。

これはかの有名な杉田玄白の本だ。調べてみれば元々はドイツ人医師が書いた医学書が、オランダ語訳された「ターヘル・アナトミア」を日本語訳し1774(安永3)に出版され将軍家にも献上されている。
復刻版は今日にまでに幾度も刊行されているが、これは安栄三年とも記載されており、初版本に間違いない。

その様な重要文化財的な物が天から降ってきたのか? 
先ず交番に届けるべきか日本医師会に連絡すべきか、はたまた内緒で我が家の家宝にすべきか迷うばかりだ。

いやいや、なんでも鑑定団に応募し念願のテレビ出演を果たすか、あるいはB-Offに売りに行き莫大な現金を手に入れるか
ファンタジー
公開:21/03/10 12:02
更新:21/03/10 14:26

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