アイドル手術

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難病に侵され、余命僅かの私に医者が告げた。
「覚悟があるのならアイドル手術を受けてみませんか?」
アイドル手術?
「失敗すれば即死の厳しい手術です。でも成功すれば確実に病気は治ります」
そんな手術があるのならと二つ返事で返した私だが手術中何度も後悔した。
辛い!苦しい!声なき声を張り上げた。
全身の細胞が沸き立ち、駆け巡る熱さに何度も意識を失った。意識を失う度に私はおかしな夢を見る。
私の体内で暴れ回っている病気がドレス姿で歌って踊る夢だ。
最初は楽しそうに騒いでいた病気だが、次第に疲れが見え始め始める。
そして私の体力も尽きようとしたその時、病気が叫ぶ。
『私は今日でアイドルを引退します!普通の病気に戻りたい!』
私はついにおかしくなった事を自覚した。

目を覚ました。
手術は成功。夢で見た通り、病気は私の体内から引退した。
その代わり私の体内には病気が置いていったマイクが残されている。
SF
公開:21/03/09 21:03

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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