町内禿イベント

最近は行事も中止になり暗くなるばかりで、ここは明るい町作りをし元気づけ様と役員達が集まった。相談の結果、明るい雰囲気作りの一環として、禿頭の輝き具合を競うイベントを行う事に決定した。
町内は幸か不幸か高齢化も進み、該当者が増える傾向にある事からエントリー者は予想を大きく上回った。

開催まで一週間の余地があり、生卵やタオルの売上が急増してきた。
何でも卵の白身を入れたボウルにタオルを浸し、それで頭を磨けば忽ち明度も上がるとの、頭大名誉教授の薄士論文に根拠している。
当日は競技者達は、頬かむりないし着帽で会場入りした。
コンテストが始まると壇上に競技者は、一人ずつポーズを取り一言挨拶をして控室に戻る。都度審査員諸氏による採点が行われる。
最終的にチャンピオンに選ばれた者を中心に全員が舞台に登場するや、その輝きは太陽に勝るとも劣らず余りにも眩しさに、後日見学者全員が眼科医に通う羽目になった。