美容室ボウズ

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美容室ボウズ。

ここに入って髪を切ってもらった客は、必ず幸せになれるという。こんな俺なんかでも幸せになれるんだろうか…。入り口を眺めていると、男性客が出てきた。美容室ボウズから坊主頭の男が出てきた。勇気を出して、俺は美容室ボウズの入り口のドアを開けた。

「いらっしゃいませ。どうぞ」

私は席に座った。

「今日はどのような感じにしましょう?」
「あの……ここ初めて来たんですけど、ここは必ず幸せになれるって聞いて……」
「分りました。では切っていきますね」

唐突に髪を切り始めた美容師。髪を切りながら美容師と他愛もない話をした。しかしなぜか俺は、不思議と自分の罪を洗いざらい告白してしまった。

「はい、出来ました。坊主です。隣の建物に行って下さいね」
「ありがとうございました」

私は美容室ボウズの隣にある警察署へ自首しに行った。

もう一度、ゼロからやり直そう。
気持ちは清々しかった。
ミステリー・推理
公開:21/03/07 11:44

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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