はねる星

「跳星の日」がある。
星たちは流れてぶつかって、その度に音が鳴る。
その日、一斉に星たちは動き出す。
月にぶつかった星が泣いている。
次々配置を変えていく星たちは忙しい。
跳ねる場所が良いと、新しい生命が生まれる。
音が産まれる。幸せな音が地上に転がると、生命がよく育つ。
太陽と月と地球が一直線になる日に空を見上げてみるといい。
出会えた人はラッキーだけど、瞬きの間に終わるので気づくためには夜の間目を閉じてはいけないよ。
星がたまに地上に落ちてしまう事がある。
地上の人間は空に手が届かないので、誰も拾って戻すことができない。
跳ねる場所が悪い時、とても嫌な音がして人々の悪夢を誘う。
人々の怒りを誘う。争いを偶発する。
星を並び替える掃除屋もいる。
彼を見る事は出来ないけれど、
慌てて並び替えられた星は流れ星になるので、運が良ければ気づくだろう。
調整される星の音はとてもおかしいのだ。