#066 光の陰る速度

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ジリリリ。と、地面で蝉が這い蹲っていた。
「あ、タンポポだ」意識してないのか意図してなのか、
花を避けた彼女は代わりに蝉を踏み付けた。
鳴き声が止まる。
「秋が過ぎる速さで、光は陰るの」
彼女の言葉を思い出す。
長い夏が終わりに差し掛かり、もうすぐそこまで、秋が迫っていた。
その他
公開:21/03/10 13:00
ツイノベ 140字小説 超短編

秋助( 言葉のどこか )

文芸サークル『感傷リップループ』主宰。
小説、脚本、短歌、ツイノベなどを執筆しています。

主に文学フリマ、テキレボが生息地。
毎日13時にツイノベ(140字小説)を5作載せる予定です。

【note】(雑記、創作関係)
http://note.mu/akisuke0825

【エブリスタ】(小説)
https://estar.jp/users/246758086

【カクヨム】(小説)
https://kakuyomu.jp/users/akinoaki

【はりこのトラの穴】(脚本)
http://www.haritora.net/script.cgi?writer=4280

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