本の虫

本の虫って知っていますか？
いや、読書が大好きな人ではなくて。
古本を食べて育つ虫のことなんですよ。
本を食べるというと迷惑な感じがしますが、意外とそうでもないんです。
よく古本屋の前にワゴンで安い本を置いてるでしょ。
あれはお客さんのためじゃなくて本の虫のための餌なんです。
そうやってお店の協力も得ながら本の虫は成長します。
本の虫は本のさなぎになり、やがては本の蝶になる。
紙のような質感をしている羽には文字や文章がびっしりと書いているんです。
死んでしまうと本に戻って色々な古本屋に並びます。
それらは既存の名著だったり、完全なオリジナルだったり。
食べた本の影響がここで出るわけですね。
蝶になった後ですか？
これがまた変わっていましてね。
カレーが大好物なんです。
おや、ピンときたようですね。
私の店でも多くの本の蝶を取り揃えています。
神保町に来られる際は是非お立ち寄りください。