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不安だったのだろうか、未来を見据えていたのだろうか。
彼女は僕に言った。
「私のこと嫌いって言って」
「え、ヤダ」
「嫌いって言いなさい」
「好きだよ」
「嫌いって言え!」
彼女が激昂して飛び跳ねたので、仕方なく僕は言った。
「嫌いです」
「もっと」
「嫌い」
「もっともっと」
「嫌い嫌い」
「もっともっともっともっと……」
「嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い……嫌い嫌い嫌い……」
「はいオッケー。これで最下層にまできたね。これで君はもう、私を好きになることしかできないよ」
「は?」
あの時嫌いと言い続けなかったら、僕らは終わっていたのだろうか。
腰がいてぇと嘆く彼女を見て、今日も思ってしまった。
好きだなぁ、と。
マイナスの呪いだ。
彼女は僕に言った。
「私のこと嫌いって言って」
「え、ヤダ」
「嫌いって言いなさい」
「好きだよ」
「嫌いって言え!」
彼女が激昂して飛び跳ねたので、仕方なく僕は言った。
「嫌いです」
「もっと」
「嫌い」
「もっともっと」
「嫌い嫌い」
「もっともっともっともっと……」
「嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い……嫌い嫌い嫌い……」
「はいオッケー。これで最下層にまできたね。これで君はもう、私を好きになることしかできないよ」
「は?」
あの時嫌いと言い続けなかったら、僕らは終わっていたのだろうか。
腰がいてぇと嘆く彼女を見て、今日も思ってしまった。
好きだなぁ、と。
マイナスの呪いだ。
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公開:21/03/03 12:53
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