秘密基地

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新幹線京都駅を出ると、突然「先生お待ちしておりました、お疲れのところ恐縮ですが、早速私共の秘密基地にご案内致します」と、男が近づいて来た。身なりもしっかりしており、出張のアポまでには時間の余裕もあったので、人違いではと言わなかった。
乗車した外車は、嵐山方面に走っているが、信号は全て青に変わって行く。超VIP扱いかなあと思うまもなく、嵯峨野の竹林を通り抜け突然大きな扉が開き、吸い込まれるように車は地下に入って行く。
地下空間には巨大建物が現れ、その中に通され待っていると総支配人と名乗る男が出てきた。「先生早速恐縮ですが、お約束の図面をお渡し願いますかな」と。私は一瞬焦ったが、たまたま出張で用意していた資料の一部を手渡し、一刻も早く脱出しなければやばいと思った。

その時何時まで寝てるのよ、休みだからと言ってもうお昼だよと起こされた。
良かった夢だったのだ、一つ間違えれば消されていたな。
ファンタジー
公開:21/03/03 08:51

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