春先の攻防

今年も始まった大戦争。

絶対に屈してなどやるものか。

高いお金を費やして、装備は揃えた。

これで問題は無い。無いはずなのだ。

それなのに。

やつらはいつの間にか我々の拠点に入り込んでは、内側から爆弾を仕掛けてくる。

どんなに準備をしても、嘲笑うかのように防衛ラインを突破してくる。

そう、この時期のやつらは無敵なのだ。

どれだけ装備を整えても、我々がやつらを打ち倒すことなど、きっと、できないのかもしれない。

だが、だからといって、泣き寝入りなどしてやるものか。

向こうがその気なら、こちらも相応に準備するだけのこと。

爆発した時のことも考えて、薬も念入りに準備した。

何なら、予防接種まで受けたのだ。

完璧だ。

今年こそ、やつらの好きになどさせてたまるものか！！




「ばな゛み゛ずどぐじゃみ゛がどま゛り゛ま゛ぜん゛…」
「花粉症ね。薬出しとくから」
「あ゛い゛…」