三毛猫みっけ!

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月に一度の祖父のお墓参りに来た僕は、祖父のお墓の前で寝転んでいる三毛猫を見つけた。
猫好きの僕は、三毛猫を抱っこした。

「……あれ?お前、雄なの!?」

三毛猫は雄だった。三毛猫の雄は、猫の色を決める遺伝子の関係で、約三万分の一の確率で生まれると言われ、非常に珍しいとされている。
僕はこの子を連れて帰るべきか迷ったが……

「……いや、やめておこう。お前は、このお墓のアイドルなのかもしれない。じゃあせめてお前に名前を付けてやろう。そうだ、みっけ。お前の名前は、みっけだ」

こうして僕は、墓参りに来る度にみっけに会う事が楽しみのひとつとなった。

墓参りに行くと、みっけが僕を見つけて近寄って来た。

「よぉ、みっけ。元気か?」
「元気だよ。お前の爺ちゃん、話が長くてさ、眠くなっちゃうよ。なんとかなんない?」

みっけが突然喋った。
そうか、お前がいつも寝てたのは爺ちゃんの話が長いからか。
ファンタジー
公開:21/03/01 11:54

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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ブラウン・シュガー
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