茶々丸

0
1

「おいで茶々丸」
「ワンッ!」

彼は茶々丸が繋がれたリードを引っ張り、散歩させる。

「茶々丸、お手だ」
「ワンッ!」

茶々丸は、彼にお手をした。
彼は手に持っていたディスクを投げる。
「取ってこい!」

茶々丸は、走ってディスクを追いかけていく。
茶々丸が戻って来た頃、一人の中年男性が彼に声をかけた。

「よく訓練されていますね。正しく躾られていますね」
「ええ。最初は抵抗して言う事を全然聞かなくて、躾けるのにかなり時間がかかっていましたが、今では従順になりましたよ」
「ははは。でしょうね。そんな感じの顔をしている」

その会話をぼんやり聞いていた私は、彼らの方を見て目を疑った。
そこに繋がれていた茶々丸は、どこからどう見ても人間だったのだ。
ホラー
公開:21/02/28 10:09

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

〇サウンドノベルゲーム版作品(無料プレイ可)

ブラウン・シュガー
https://novelchan.novelsphere.jp/38739/

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容