アカチャンサッチ
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「ねえ、あなた。『アカチャンサッチ』買ってみたんだけど。」
生後3ヶ月の愛娘をあやしながら、妻が言った。
「なんだい、その『アカチャンサッチ』ってのは」
「ほら、赤ちゃんって、なんで泣いてるのか分からなくて困ることがあるでしょう?アカチャンサッチは、赤ちゃんの気持ちをいち早く察知して、泣きだ出す前に教えてくれるの。」
そういうと、妻はくるりと後ろを向いて、「耳の裏を見て」と、俺に促した。妻と娘の耳の裏には、豆粒代の磁石のようなものが張り付いていた。
「これが本体か?インチキ臭いなあ。無駄なものに金を使うなよ。」
妻は微笑した。
「ううん、インチキどころか、とても優秀よ。この子はもちろん、どっかの女に甘えてる、赤ちゃんみたいな旦那にも有効なんだもの…」
「なんのことだい。」
おれは思わず頭を掻く。コトリ。耳の裏から、音を立てて何かが落ちた…。
生後3ヶ月の愛娘をあやしながら、妻が言った。
「なんだい、その『アカチャンサッチ』ってのは」
「ほら、赤ちゃんって、なんで泣いてるのか分からなくて困ることがあるでしょう?アカチャンサッチは、赤ちゃんの気持ちをいち早く察知して、泣きだ出す前に教えてくれるの。」
そういうと、妻はくるりと後ろを向いて、「耳の裏を見て」と、俺に促した。妻と娘の耳の裏には、豆粒代の磁石のようなものが張り付いていた。
「これが本体か?インチキ臭いなあ。無駄なものに金を使うなよ。」
妻は微笑した。
「ううん、インチキどころか、とても優秀よ。この子はもちろん、どっかの女に甘えてる、赤ちゃんみたいな旦那にも有効なんだもの…」
「なんのことだい。」
おれは思わず頭を掻く。コトリ。耳の裏から、音を立てて何かが落ちた…。
その他
公開:21/02/27 04:33
結婚し、幸せになりを潜めて3年。
再び書きたくて登場。
多分そのうちまた消える。
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