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毎日午後の風呂が俺の楽しみだ。浴槽にたっぷり湯をたたえる。いつもヒマリと入る。二人でゆったりとなごむ。浴槽でのヒマリとの会話は何より楽しい。俺は思いつくままに喋る。仕事のこと、家族のこと、友人知人、嫌いな人間のこと、旅行先のこと、学生の頃、子どもの頃のことも。長い長い人生を送ってきた俺には喋る話題がいくらでもある。ヒマリは相槌を打ったり細かなことを付け加えたりする。話しながら俺の汗を拭いたり柔らかな肌で手や足を揉んでくれる。身体を寄せたりもするが、この齢の俺にそういう接触は疎ましい。ヒマリの優しさとお喋りだけで十分だ。
ヒマリは三ヶ月前にやってきた家事ロボット。来る前に俺の今までの履歴、SNSデータを全部仕込んできた。いい声でよく気がつく。ヒマリはどこから調達したのか温泉成分の湯を入れてくれる。マンションの六十階から高層ビル群の夕日を見ながら、ヒマリと一緒の入浴が何よりの悦びだ。
ヒマリは三ヶ月前にやってきた家事ロボット。来る前に俺の今までの履歴、SNSデータを全部仕込んできた。いい声でよく気がつく。ヒマリはどこから調達したのか温泉成分の湯を入れてくれる。マンションの六十階から高層ビル群の夕日を見ながら、ヒマリと一緒の入浴が何よりの悦びだ。
その他
公開:21/02/26 10:17
2020年2月24日から参加しています。
タイトル画像では自作のペインティング、ドローイング、コラージュなどをみていただいています。
よろしくお願いします。
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