隙間
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大学の図書館で勉強をしていた時のこと。
どうしてもレポートの課題に合う本が見つからなくて、書架の間を彷徨っていたら、ある場所が目に留まった。そこには本がなく、二冊分くらいの隙間が空いているのだった。
ただ、それくらいだったら、図書館ならばどこにでもある光景で、さして気にも留めなかったのだと思うのだが、その隙間をよく見ると、奥の方に草原が広がっていた。
草原の中央には小さな踊り子らしき女性たちが立っていて、思い思い好き勝手に踊り回っていた。そのステップは軽く、飛び跳ねればまるで宙を飛んでいるように見えた。
私はその光景を惚けたように見つめていたのだけれど、あまりに踊りが素晴らしいものだから、思わずホウッと溜息を吐いていた。
すると、その息が旋風となって、踊り子たちのいる平原に吹き渡り、彼女たちは悲鳴をあげながら彼方へと飛ばされて、すっかり見えなくなってしまった。
どうしてもレポートの課題に合う本が見つからなくて、書架の間を彷徨っていたら、ある場所が目に留まった。そこには本がなく、二冊分くらいの隙間が空いているのだった。
ただ、それくらいだったら、図書館ならばどこにでもある光景で、さして気にも留めなかったのだと思うのだが、その隙間をよく見ると、奥の方に草原が広がっていた。
草原の中央には小さな踊り子らしき女性たちが立っていて、思い思い好き勝手に踊り回っていた。そのステップは軽く、飛び跳ねればまるで宙を飛んでいるように見えた。
私はその光景を惚けたように見つめていたのだけれど、あまりに踊りが素晴らしいものだから、思わずホウッと溜息を吐いていた。
すると、その息が旋風となって、踊り子たちのいる平原に吹き渡り、彼女たちは悲鳴をあげながら彼方へと飛ばされて、すっかり見えなくなってしまった。
ファンタジー
公開:21/02/25 07:46
不思議なオモチャ箱
幻想小説や怪奇小説を自由気ままに書いています。
架空の国、マジックリアリズム 、怪談、残酷なファンタジー、不思議な物語が好きです。
そこに美しい幻想や怪奇があるならば、どんなお話でも書きたいと思います。
アイコンは宇薙様(https://skima.jp/profile?id=146526)に描いていただきました。
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