新たなプレイボール

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9回の裏、1点差まで追い詰めた。
なおも、2死2塁で次は3番の健太だ。
「頼むぞ!」俺は3塁コーチボックスから声をかけた。クリーンアップに最後のチャンスが回った、必ず勝てる。そう俺は信じ外野の守備位置を確認した。前進守備だ、次は4番の隼斗、無理はしない。
健太は初球のスライダーを見逃し、続くストートを弾き返した、打球は鋭い当たりでライト前へホームは微妙なタイミングだったが「ストップ」ランナーを止めた。俺は隼斗に託した。相手ピッチャーは相当に動揺している。「隼斗任せたぞ、初球から狙っていけ!」隼斗は頷く。バッターボックスで素振りする隼斗は力んでる。いつも見ているからわかった。「落ちつけ、隼斗」
声が届く間もなく隼斗は振り抜いた、白球は高々と上がった…。
試合後、隼斗は俺にこう言った「任せてくれたのにすまん」
「気にするな、夏は俺が5番背負うからな」
隼斗と悠斗の戦いは始まった。
青春
公開:21/02/24 23:36
更新:21/03/20 20:40

安楽人

ずふの素人ですが、物書きに興味を持ってしまい、
2021.1月からはじめました。
身近にあった出来事をヒントに書いています。
書くことがこんな面白いとは!

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