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青白い顔のユイは自らの意識を深く沈め、脳にたくさんの機械をつけられて眠っている。
アプリ『眠り姫』の中で彼女は夢の海を泳いでいた。
僕らは児童養護施設で育った。ふたりとも引き取り先もなく、18歳ギリギリまで施設で暮らしていた。
「ねえ、私たち、生きててなんの意味があるんだろうね」
吐く息も凍る冬の朝、ユイがポツリと言った。僕は何も言えなかった。
施設を出た後、ユイからの連絡は途絶えてしまった。僕はユイを探した。
『眠り姫』は、睡眠時に少女が現れて心を癒してくれるというアプリ。少女は、ユイだった。
「これは彼女の意思。無理に起こせばエラーで記憶が飛ぶかもしれませんよ」
白衣を着た男が僕に告げる。
それでも。
それでも僕はユイと一緒に生きたいんだ。
僕はユイの頭に繋がっているコードを引きちぎった。警告音が鳴る。
ユイはゆっくりと目を開けると、僕の名を呼び、泣いた。
アプリ『眠り姫』の中で彼女は夢の海を泳いでいた。
僕らは児童養護施設で育った。ふたりとも引き取り先もなく、18歳ギリギリまで施設で暮らしていた。
「ねえ、私たち、生きててなんの意味があるんだろうね」
吐く息も凍る冬の朝、ユイがポツリと言った。僕は何も言えなかった。
施設を出た後、ユイからの連絡は途絶えてしまった。僕はユイを探した。
『眠り姫』は、睡眠時に少女が現れて心を癒してくれるというアプリ。少女は、ユイだった。
「これは彼女の意思。無理に起こせばエラーで記憶が飛ぶかもしれませんよ」
白衣を着た男が僕に告げる。
それでも。
それでも僕はユイと一緒に生きたいんだ。
僕はユイの頭に繋がっているコードを引きちぎった。警告音が鳴る。
ユイはゆっくりと目を開けると、僕の名を呼び、泣いた。
その他
公開:21/02/24 23:27
みづき りんねと読みます。
創作が大好きな主婦です。ショートショート小説を書くのがとても楽しくて好き。色々なジャンルの作品を書いていきたいなと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
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