ダイイングキッチン

「これは……ダイイングメッセージ？！」
「先輩。それケチャップです」
「『しん〇』と書いてあるように見えるな。これがメッセージか」
「それメッセージにする必要あります？」
「甘いぞ新人！　あとは被害者の周りに卵が散乱している……深いな」
「先輩。考え過ぎです」
「待て、ケチャップと卵……オムレツ？」
「いや絶対関係無いでしょー」
「いや、何か引っかかるぞ。被害者はオムレツなど食べない…………長年の経験だとそうだ」
「スクランブルエッグでも作ってたんじゃないですか？」
「急にどうした新人？　関係無いって言ってなかったか？」
「いや、関係無いとは思いますけど」
「どちらにせよ、スクランブルエッグなら塩派だろ。となるとオムレツ――！」
「どうしました？」
「米が足りない」
「？！」
「米が無い……米が無い……」

　しん〇

「――新米」

バキューン

「ふぅ、血の味のケチャップは初めてだぜ」