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夏、男は山の中を歩いていた。
小一時間歩き続けて頭が朦朧としたので、休む場所を探したところ、開けた場所に大きな丸い石があった。
膝より少し上くらいの高さで、座るのにちょうど良い。
男は石に腰掛けた。
しばらくして、立ちあがろうとしたが、尻が石にくっついたように離れない。
足に精一杯の力を込め、手で石を押すが離れない。
男は石に座り続けた。
夏が終わり、秋になり、冬は雪に埋もれた。不思議と苦しみはない。
一年が経ち、男の体全体に苔が生え、石と体の境目も分からなくなった。
さらに一年が経ち、男が座った石は朽ち果て、男は地面に体を投げ出された。最早体を動かすこともできず、その場でうずくまり続けた。
さらに一年が経ち、男は完全に石になった。
夏、男の弟は3年前に兄が行方不明になった山を登っていた。
少し休憩しようと、開けた場所にある大きな丸い石に腰掛けた。
小一時間歩き続けて頭が朦朧としたので、休む場所を探したところ、開けた場所に大きな丸い石があった。
膝より少し上くらいの高さで、座るのにちょうど良い。
男は石に腰掛けた。
しばらくして、立ちあがろうとしたが、尻が石にくっついたように離れない。
足に精一杯の力を込め、手で石を押すが離れない。
男は石に座り続けた。
夏が終わり、秋になり、冬は雪に埋もれた。不思議と苦しみはない。
一年が経ち、男の体全体に苔が生え、石と体の境目も分からなくなった。
さらに一年が経ち、男が座った石は朽ち果て、男は地面に体を投げ出された。最早体を動かすこともできず、その場でうずくまり続けた。
さらに一年が経ち、男は完全に石になった。
夏、男の弟は3年前に兄が行方不明になった山を登っていた。
少し休憩しようと、開けた場所にある大きな丸い石に腰掛けた。
ホラー
公開:21/02/24 18:56
大学生
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