孤高

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僕は左サイドバックだ。左ウイングもできる。ある試合で左ストッパーからフィードが来た。僕は巧みにトラップして思いっきりボールをゴールにねじ込んだ。この年僕はMVPに選ばれた。さらにブラジル人の僕は帰化し日本代表にも選ばれた。そんな僕はTVゲームにも登場する。ある少年は必死に僕を操作する。熱中しすぎて目が悪くなり、過呼吸にもなった。やがてそんな少年のまわりでたくさんの人が死んだ。でも彼はなんとか切り替えて今を過ごしているという。そんな少年は僕の大ファンだ。彼はあるパーティーで僕のところにやってきた。サインを求めてきた。僕は心よくそれを受け入れた。僕は少年に只ならぬ雰囲気を感じた。少年は孤独な日常を送っていた。だが僕の目には彼が孤高の存在のように見えた。どこがどう凄いのかうまく説明できないが。僕はそんな彼の応援を励みに海外移籍した。でも全盛期を過ぎていた僕は活躍できなかった。だが悔いはなかった。
その他
公開:21/02/24 12:26

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