飛んでけ、紙ヒコーキ
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クラスの子が、転校することになった。お父さんの仕事の都合でアメリカに行くんだって。今日が最後の登校で、みんなわんわん泣いてる。でも、僕は泣いてない。だって、僕とその子は喧嘩してるから。まだどっちも謝ってなくて、「元気でね」の一言が、どうしても言えなかった。
「みんなでお見送りに行きましょう」
先生の一言で、みんなで空港まで行くことになった。でも、僕は知らんぷりして、みんながいなくなった後で家へ帰った。
家に帰った時、ひこうき雲が空に浮かんでいたのが見えた。そして、ノートをビリビリと破って紙飛ヒコーキを作る。それを、窓から投げ飛ばした。
「ごめんね、元気でね!」
その瞬間突風が吹いて、紙ヒコーキは高く、遠く飛んで行く。あの子にどうか、届きますように。
「…あ!」
「どうしたの?」
飛行機の窓から、ちらりと見えた白い紙ヒコーキ。「ごめんね」って声が聞こえた気がして、僕も心の中で謝った。
「みんなでお見送りに行きましょう」
先生の一言で、みんなで空港まで行くことになった。でも、僕は知らんぷりして、みんながいなくなった後で家へ帰った。
家に帰った時、ひこうき雲が空に浮かんでいたのが見えた。そして、ノートをビリビリと破って紙飛ヒコーキを作る。それを、窓から投げ飛ばした。
「ごめんね、元気でね!」
その瞬間突風が吹いて、紙ヒコーキは高く、遠く飛んで行く。あの子にどうか、届きますように。
「…あ!」
「どうしたの?」
飛行機の窓から、ちらりと見えた白い紙ヒコーキ。「ごめんね」って声が聞こえた気がして、僕も心の中で謝った。
青春
公開:21/02/24 09:44
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