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俺の中には花子が潜んでいる。
突然笑ったかと思うと、突然悲鳴をあげる。俺の意志とは無関係だ。
長い時は丸一日、俺の邪魔をする。恐ろしいことに、最近は梅子、太郎、次郎、桃子も顔を覗かせ始めた。
年々体の自由が効かなくなり、俺は次第に奴らに支配されている。
若い頃は、心身共に健康だった。その時の無理が祟ったのだろうか?
こうしているうちにも、太郎と次郎が怒り喧嘩を始めた。太郎が落とされたようだ。
俺は怖い、また新しい奴がやってくるかと思うと、たまらなく怖い。
桃子が浮かれだした。花子が笑う。
俺は一体どうなるんだ。誰もわかってくれない。この苦しみを。
俺は長年がんばってくれた体の部位に名前をつけて感謝している。
「花子今日もありがとう」と言いながら
右膝をさすった。
老いには勝てない。
突然笑ったかと思うと、突然悲鳴をあげる。俺の意志とは無関係だ。
長い時は丸一日、俺の邪魔をする。恐ろしいことに、最近は梅子、太郎、次郎、桃子も顔を覗かせ始めた。
年々体の自由が効かなくなり、俺は次第に奴らに支配されている。
若い頃は、心身共に健康だった。その時の無理が祟ったのだろうか?
こうしているうちにも、太郎と次郎が怒り喧嘩を始めた。太郎が落とされたようだ。
俺は怖い、また新しい奴がやってくるかと思うと、たまらなく怖い。
桃子が浮かれだした。花子が笑う。
俺は一体どうなるんだ。誰もわかってくれない。この苦しみを。
俺は長年がんばってくれた体の部位に名前をつけて感謝している。
「花子今日もありがとう」と言いながら
右膝をさすった。
老いには勝てない。
ホラー
公開:21/02/22 22:55
更新:21/02/22 23:02
更新:21/02/22 23:02
ずふの素人ですが、物書きに興味を持ってしまい、
2021.1月からはじめました。
身近にあった出来事をヒントに書いています。
書くことがこんな面白いとは!
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