何でも売ってるKIOSK

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 その日、寝坊した俺はKIOSKに駆け込んだ。この駅のKIOSKにはなんだって売っている。
 朝飯におにぎりを買った俺は、レジ横に「ご意見箱」が置かれていることに気づいた。
「当店に欲しいものがなかったら、こちらにお書きください」
 そうか、何でもあると思ったら、利用者の声を反映させてたんだな。
 俺は感心しながらも、いたずら心からメモ用紙を一枚取り上げた。
「えー、入荷リクエストは具体的にお書きください?よし、それなら『Gカップの超かわいい女子高生の彼女がほしい』これでどうだ!」 
俺はメモをご意見箱に投函した。
 次の日、KIOSKのレジカウンターの奥には俺の理想の美少女がいた。
俺は猛烈にアタックをかけた。
 一週間後、彼女の指にはハイスペックな男とペアのリングが光っていた。
 「そうか、入荷しても買えるとは限らないんだ」
 俺は追加注文を諦め、ご意見箱に白紙のメモを投函した。
その他
公開:21/02/22 22:14

仁科佐和子( 愛知県 )

児童文学、エッセイ、小説などを書き散らかし、公募にいそしんでおります。

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