ぼくはさくら。

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もうすぐぼくは小学生になるんだって。ランドセルをもって、黄色い帽子をかぶって、ピカピカのくつをはいて。学校までは知らないお兄ちゃんと手をつないでいくの。だけどぼくの心は、どくどくして、きゅーってなって。いきはくるしくなる。目のおくがなんだかムズムズしてあったかい。

大丈夫。深呼吸して、違う違う鼻から吸うとき一緒にお腹をだすの。全部吸っちゃダメよ。緊張までズズズって吸っちゃうでしょ、翔ちゃん。

おばあちゃんはわらいながら、ぼくに言ってくる。
でも鼻で空気をすいながら、どうやっておなかをだすのさ。
ぼくはまだ、できないけどおばあちゃんは教えてくれる。

見てごらん。桜。まだ真っ裸でしょ。寒そうでしょ。でも春になれば綺麗な花を咲かすんだ。桜は翔ちゃん。梅は手を繋ぐお兄ちゃん、桃は翔ちゃんのお友達さ。

おばあちゃんの言ってることはやっぱり分からないけど。ぼくの心はふわりとあったかかった。
その他
公開:21/02/15 07:28

きらきらのべる

読書が趣味で、自分でも書いてみたいなと思い始めました。
マイペースに投稿、どうぞよろしくお願いします。

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