英雄

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もう少しだ‥‥俺は、自分を奮い立たせ、鉛のようになった足を引きずり、歩き続けた。
この崖を超えれば、きっと未来がひらけるはずだ‥‥。 俺は、いままでの自分のミジメな日々を回想した‥‥受験に失敗し、就職に失敗し、結婚にも失敗した、そして、とうとうホームレスにまで落ちぶれた俺を、唯一救ってくれたのがアイツだった。
(英雄になれる‥‥)なんと甘い響きだろう‥‥。

セミが、うるさいほど鳴いている‥‥。 まだ、小学生になったばかりの俺は、いつものように幼馴染の女の子と一緒に下校している‥‥

俺は、その時、突然の女の子の泣き声に慌てる‥‥ よく見ると、眩しい
ほどの、太陽の光に照らされた女の子の肩に、毛虫が付いていたのだ‥‥
びっくりした俺はなぜか、逃げ帰ってしまった‥‥‥

アイツは言う、今、引き返せば
(英雄)になれる‥‥と。
SF
公開:21/02/15 04:27
更新:21/02/25 07:20

NORIO( 福島県 )

最近、趣味で小説のようなものを書いてみようと思いました。よろしくお願いいたします。

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