３分間砂時計

砂時計が最近変な動きをする様だ。今までは急須に茶葉を入れ、熱湯を注ぎ砂時計で３分待てばとても美味しく飲めていた。
それが最近は少し苦い、確認の為に砂時計の砂の落下状況を細かく観察する事にした。
初めはスピードも遅く、ちょと見た目では分からない位だ。苛々しながらジート見つめていると、やっと終盤になり初めて慌てて辻褄を合わせる様にスルスルと落ちて行く。

これでは３分は軽くオーバーしているなと思い、隣に普通のデジタル時計を並べて置き、比較テストをすると砂時計は結局3分33秒で終了した。予想した５分は超えずに33秒だけの遅れだった。これならラーメンを作っても大きな支障はなさそうだし引き続き利用しようか。
砂時計がこの後デジタル時計に小声で「有難う、危なく首になりそうだったが君が調整してくれたお陰で助かったよ」と礼を言ってた。
それとは知らずに私は今日も、苦いお茶とゆるゆるラーメンを食べている。