松殺（まっさつ）

あるお金持ちの老人が、松殺という物を始めた。
それは、苗字に「松」がつく人を探し出し、その人そっくりのロボットを作り、そいつをぶっ壊すのだ。なぜ松がついたやつにするのかは謎。老人は社長なのだが、いつもストレスが溜まってしまう。社内のことを任されているという責任感が強すぎて、ちょっとしたことにもストレスを感じてしまう。だから、こうやってストレスの発散をしている。社内でもこの事を知っているのは秘書だけ。
その秘書は、老人が悩みを抱えていることに気付いたので、失礼なことだと思いながら尋ねた。
「社長、失礼ですが、どうかされましたか？いつもよりなんだかソワソワしているようですが」
「ん〜、ああ少し悩みがあっての」
「悩み？」
「ああ。あの松殺をする前に、何だか知らないが泥棒が入ってきて、ロボットの中に紛れ込んでおるのじゃ。よく間違えて殺してしまうから、そのしたい処理を手伝って欲しいのじゃが...」