冬の妖精

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冬なんかつまんないんだよ
寒いし、暗いし


みんなが口を揃えてそう言うから、冬を運ぶのをやめた。
僕の仕事は、雪や風を世界に運ぶこと。でも、他の妖精達に比べて、僕が感謝されることは少なくて、自信もやる気もなくなってしまい、僕は自分の部屋に閉じこもった。
今は冬で僕の仕事の番だけど、きっと外の世界は春や、夏や、秋になってるんだろう。


「ねぇ、冬の妖精。出て来てよ」


外から、春の妖精の声がした。
「さっきはあんなこと言ってごめんよ。冬が必要なんだよ」
「なんだって?」
「冬が無いと、植物達が大きくならないんだ。厳しい寒さを乗り越えなきゃ、綺麗な花も美味しい木の実もならないんだよ。それに、冬の間に寝なきゃいけない動物達が眠れなくて、辛そうなんだ」

ごめんね
冬も必要だったんだ

言いたいことは色々あるけど、まあ、そこまで言われちゃ仕方ないな。
僕は雪と風を持って、部屋から飛び出した。
ファンタジー
公開:21/02/14 10:35

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