おかしなレストラン

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も、もう限界だ…。しかし料理はまだ、前半のオードブルが来たばかり、これからスープにメインと、まだまだ先は長い。 しかし、これ以上は無理だ!

 僕は立ち上がった。 テーブルを支えにして立ったものだから、ガタンと大きな音がした。 ウェイターが慌ててやってきて「どうかされましたか?」と聞いた。

「いや、どうもこうもない。 こんな状態で食事なんて無理に決まっている! 見てみろ、他の皆だって、我慢してるに違いないんだ! 」 僕は堪らず叫んだ。

「お客様、お静かに。 困りましたねぇ、お客様には見えないかもしれませんが、皆様きちんと着席されております」

そう言い切られて一瞬、僕がオカシイのかと思った。 もしくは僕の所だけ、本当に椅子が無いという嫌がらせか? いろいろな事が頭の中を駆け巡る。

いやーーまて。落ち着いてよく見てみろ、明らかに客のみんなの足が、ぷるぷると震えているじゃないか。
その他
公開:21/04/19 02:10

茎田きみゆ( 東京 )

書くのが好きなのでとりあえず思い付くまま書いてます。週に一、二本を目標に書いていきたいですが、休むときもあります。 得意ジャンルはありません。
アイコンを変えました。特に意味はありません(^_^ゞ
2021.4.5
ペンネームを『小山田みゆき』から変えました。

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