閑話休題11

創作意欲というのは掃除に似ている。

「やらなきゃやらなきゃ」と思うと、なかなか手をつけられず時間だけが過ぎていくのだけれど、一度手をつけてみれば、想定より案外すいすいと進んだりもする。片付いてみたら達成感もある。

ダメな時は何をしてもダメ。排水溝が詰まるのと同様に、何か一つの”詰まり”が流れ全体を阻害してしまっている。つまりそういうことなのかもしれない。なんちゃって。

邪魔な詰まりは取れ、サボっていたおかげでネタの方は逆に溜まっている。

怪我の功名、雨降って地固まる、塞翁が馬、災い転じて福となす。要するに結果オーライかもしれない。

休んだ分、いいもの、楽しんでいただける作品を書いていこう。そんな気概で、空津 歩は思いも新たに作品を執筆する。軽やかに滑る筆の感覚は悪くない。

もう心の排水溝は詰まっていないのだから。

とは言え、話が「つまらない」のはそれはそれで困るのだけれど。