スペシャルデザート

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十二時だ。飯の時間だ。営業マンの俺の仕事中の楽しみは、美味い飯屋を探す事だ。この日、取引先企業での午前中の仕事を終え、街中を散策する。普段は行かない細い路地を進んだ先に、それはあった。
「日ノ丸食堂か。へぇ、こんなところに店あったんだ」
俺は店内に入った。
「いらっしゃい。お好きな席にどうぞ」

店主の声が聞こえ、適当に空いている席に座る。飯時の時間帯のはずなのに客は俺以外、誰もいなかった。おいおい、まさかハズレの店か?やっちまったか?
メニューを見る。日替わり定食、焼き魚定食、野菜定食。日ノ丸定食スペシャルデザート付きと書いてあった。スペシャルデザートという文字に惹かれ、俺は日ノ丸定食を頼んだ。しばらく待っていると料理が運ばれてきた。生姜焼きに味噌汁、サラダが付いた普通の定食だった。そしてスペシャルデザートは、超巨大なパフェだった。

昼間からこれは重い。そうか、それで客がいないのか。
公開:21/04/17 21:58

富本アキユ( 日本 )

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Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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