ラストシーン

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物語のラストが迫っている。しかしお腹が、すごく痛い。どうするか悩む。もう少し。今、席を立つと結末が観れない。我慢しよう決める。エンドロールが流れはじめる。普通の映画ならば席を立っても良い。でもこの監督の作品ではそれはできない。エンドロール後に何かある。この監督は必ずやるのだ。席を立つものはない。みんな分かっている。限界が近づいてくる。もう少しだ。がんばれ俺。エンドロールが終わり、本当のラストシーンが始まる。よし、耐えた。俺はこの闘い勝ったのだ。しかし、次の瞬間意識が遠のく。気がつくとベッドに寝かされていた。慌てて起き上がる。「ラストシーンは!?」叫んだ。すると見知らぬ男が「はい、じゃあ一緒に見ましょうね。」と言ってパソコン画面をこちらに向けてくる。動画が始まる。たくさんの人間の後頭部が映る。映画館のようだ。すると突然、一人の男が崩れるように倒れた。「はい、コレがあなたのラストシーンです。」
ミステリー・推理
公開:21/04/15 16:08

ソフトサラダ( 埼玉 )

時折、頭をかすめる妄想のカケラを集めて、少しずつ短いお話を書いています。コメントは励みになります。

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