019.道化

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 ある国の街中に馬車がやってきて、明日の夜、外の森でサーカスをやる事を宣伝した。
 大人達は不気味に思うが、子どもたちはこっそり行ってみることにした。
 次の日の夕方。森に入っていく十人の子どもたち。
 薄暗い森の奥にあったのは真っ赤なテント。
 怪物の口のような入り口の前には道化師が立っていた。
 道化師に案内されたテントの中はとても暗く、小さなかがり火があるだけ。内装は、とてもいびつであちこちに毛が生えている。子どもたちが席に座ると、道化師の合図で闇夜の宴の始まった。
 舞台の上で舞い踊る異形のかいぶつたち
 悲鳴をあげながら、心から楽しむ子どもたち。
 宴は終わる頃には、外はもう深い闇に覆われていた。
 子どもたちは、街の灯を頼りに森を進んでゆく。それを見送る道化師。
 子どもたちは、どう親にばれずに帰るか頭を悩ませていた。その人数が九人になっていることに気付く子は、誰もいなかった。
ホラー
公開:21/04/16 07:14
更新:21/05/02 09:51
ホラー サーカス 怪物

Arujino( 東京都練馬区 )

まずは、こんにちは。

練馬区で活動中の、趣味の絵描きです。

小説・脚本なども執筆してます。

【番号なし】 用語・設定解説

【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』 探偵と怪盗の対決が娯楽化した世界での物語。

【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』

【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』 戦争による差別と弾圧に支配された世界での物語。

【Ⅳ】 連載作品『ドライワンダーに遣う』

【001~】 短篇集『short TaleS』
 

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