0
2
丘の上にある家で、母と子の親子が暮らしていた。
ある日、2人の元に手紙が届いた。
手紙を読んだ母は、とても元気をなくしてしまった。
子はそんな母の姿を見て、父が速く帰ってくればと思う。
父は仕事で遠く東の方へと出かけてしまい、まだ帰ってきていない。
次の日。
母は子に、近くの森でオレンジを取ってくるように頼む。
次の日。
母は突然、西の国の伯父さんの所へ行くと言い出す。
昨日、子に取ってこさせたオレンジはそのお土産だという。
母と子は、かばんに荷物を詰めて家を出た。
その日の夜。
2人は西の国にたどり着いた。
しかし東の方を見ると、そこにはまだ赤々とした光が輝いていた。
子は母に-
「今日は夕日が沈まないね」
と言う。
母はただ-
「そうね」
とだけ言った。
泣いているのか微笑んでいるのか、よく分からない母の顔が、沈まない夕日で照らされていた。
ある日、2人の元に手紙が届いた。
手紙を読んだ母は、とても元気をなくしてしまった。
子はそんな母の姿を見て、父が速く帰ってくればと思う。
父は仕事で遠く東の方へと出かけてしまい、まだ帰ってきていない。
次の日。
母は子に、近くの森でオレンジを取ってくるように頼む。
次の日。
母は突然、西の国の伯父さんの所へ行くと言い出す。
昨日、子に取ってこさせたオレンジはそのお土産だという。
母と子は、かばんに荷物を詰めて家を出た。
その日の夜。
2人は西の国にたどり着いた。
しかし東の方を見ると、そこにはまだ赤々とした光が輝いていた。
子は母に-
「今日は夕日が沈まないね」
と言う。
母はただ-
「そうね」
とだけ言った。
泣いているのか微笑んでいるのか、よく分からない母の顔が、沈まない夕日で照らされていた。
ファンタジー
公開:21/04/15 21:43
夕日
家族
まずは、こんにちは。
練馬区で活動中の、趣味の絵描きです。
小説・脚本なども執筆してます。
【番号なし】 用語・設定解説
【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』 探偵と怪盗の対決が娯楽化した世界での物語。
【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』
【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』 戦争による差別と弾圧に支配された世界での物語。
【Ⅳ】 連載作品『ドライワンダーに遣う』
【001~】 短篇集『short TaleS』
コメントはありません
ログインするとコメントを投稿できます