さらばセカンド。

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 僕は他のポジションに行ったら目立つ。だからセカンドのポジションを任命される。そんな僕が他のポジションを窺うにはどうしたらいいか。それは人より目立つことを自覚すること。そして大きな声を出してみることだ。
 実際大きな声を出してみた。すると監督が僕を呼んだ。
「よし、わかった。キャッチャ―をやってみよう」
 そして僕は希望通りセカンドのポジションから移ることが出来た。さらに日常でも僕はセカンド的だったかもしれない。だけど大きな声を出すことでそこから抜け出すことができた。それから僕は野球でも日常でも満たされるようになった。
 二度とセカンドを守らなくて済むように僕は大きな声を出しまくっていた。さらには目立たなくて済むようになるだけ気を配った。だが実際それがどこまで効果があったのかわからない。気を許すとまたセカンドに戻ってしまいそうな気がする。そうならないように僕は日々努めよう、そう思っている。
その他
公開:21/04/13 22:26

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