娘のためなら何でもやるパパ
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ちゃんとすね毛は剃った。
髭もつるつるにした。
カツラも買った。
胸にはタオルを入れて、喉元はマフラーで隠す。
声はカラオケで六時間熱唱して潰した。
大きなマスクに分厚い眼鏡。
今日は本番。
会社は有給を取った。
娘のためなら当然だ。
「よし、行ってくるぞ、トモミ」
「うん…」
大学入試会場の入口でシゲオはトモミの受験票を見せた。
「どうぞ」
よし、通過した!
トモミ、パパを応援していてくれ!
こうしてシゲオは見事に試験官を最後までだまし抜き、受験を終えた。
「パパおかえり!大丈夫だった?」
「ああ、完璧にやり遂げたよ!」
トモミは涙ぐむ。
「私のためにありがとう。こんな優しいパパは世界中探したって見つからないよ!私もうそれだけで幸せ!」
「トモミぃ!」
それから2週間後、シゲオの元に不合格通知がきた。
「パパなんか、大嫌い!!!」
「えええええええええええええええ!?」
髭もつるつるにした。
カツラも買った。
胸にはタオルを入れて、喉元はマフラーで隠す。
声はカラオケで六時間熱唱して潰した。
大きなマスクに分厚い眼鏡。
今日は本番。
会社は有給を取った。
娘のためなら当然だ。
「よし、行ってくるぞ、トモミ」
「うん…」
大学入試会場の入口でシゲオはトモミの受験票を見せた。
「どうぞ」
よし、通過した!
トモミ、パパを応援していてくれ!
こうしてシゲオは見事に試験官を最後までだまし抜き、受験を終えた。
「パパおかえり!大丈夫だった?」
「ああ、完璧にやり遂げたよ!」
トモミは涙ぐむ。
「私のためにありがとう。こんな優しいパパは世界中探したって見つからないよ!私もうそれだけで幸せ!」
「トモミぃ!」
それから2週間後、シゲオの元に不合格通知がきた。
「パパなんか、大嫌い!!!」
「えええええええええええええええ!?」
その他
公開:21/04/11 09:52
替え玉受験
最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。
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