誰かの幸せは私の幸せ?

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ぎゅむっ

痛い。

ぎゅむぎゅむっ

痛い痛い。

ぎゅむぎゅむぎゅむっ

痛い痛い痛い。

大きな足が、容赦無く私を踏んづける。
踏まれたところが、傷になって、裂かれて、あぁ。
痛い、痛いのよ。
なのに、誰も気付いてくれないの。

裂かれた部分は、やがてもう一つの私の一部になる。
一緒にいるみんなとは違う姿になっていく。
なんで私だけ?
どうして私が?
そう思わない日はない。

けれど、あの人達はとても無邪気で無神経ね。

「見て!四つ葉のクローバー!」
「わぁいいなぁ!私も探そっと!」

ぶちり。
根元から私を引きちぎり、四枚に分かたれた不格好な葉を褒めちぎる。
「きっといい事あるよ」なんて。

なら、私にも何かいい事あるのかしら。
私が幸せを運ぶクローバーなら。

私にも幸せを運んでくれるのかしら。
その他
公開:21/04/09 10:56

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